AI実験ラボ

AI経営講座、全10回。自分の守備範囲で持ち帰った3つのこと

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東大松尾研が主催する「AI経営講座」(正式名称:AI経営 寄付講座 〜AI Business Insights 2026〜)を、全10回受講しました。

 

調達、製造、マーケティング、財務、人材育成……経営のあらゆる領域を「AI×」で横断していく講座です。

 

正直に言うと、全10回のすべてが自分の守備範囲だったわけではありません。技術の深い話は専門外ですし、調達や製造へのAI活用は自分のフィールドとは言えません。

 

でも、それでいいと思いました。全部を理解する必要はなく、自分の仕事に引きつけられるところだけ持ち帰ればいい。

 

この記事は、人と組織の仕組みづくりに携わってきた立場から、「持ち帰れたもの」を記録した受講メモです。同じように「AIに興味はあるけど、全部は追いきれない」と感じている方の参考になればうれしいです。

 

 

AI経営講座とは

正式名称は「AI経営 寄付講座 〜AI Business Insights 2026〜」。東京大学 松尾・岩澤研究室が主催し、PwC Japanグループが共催する、全10回のオンライン講座です。2026年1月〜3月に開講され、社会人も受講可能(抽選制)でした。

 

カリキュラムは、経営の「川上」から「川下」までを一気通貫でカバーする構成になっています。

 

テーマ
第1回 AI時代のビジネス戦略
第2回 AI時代の技術戦略
第3回 AIが変革する企画開発
第4回 AIドリブンの調達・購買変革
第5回 AIによる製造現場の業務変革
第6回 AIエージェントによるマーケティング・営業変革
第7回 AIを活用したカスタマーサポート変革
第8回 AIで進化する税務・財務と監査
第9回 AI時代の人材育成・組織運営
第10回 AI時代の経営の在り方

 

各回ともゲスト講師を迎えた実践的な内容で、ビジネス戦略・技術戦略から、プロダクト開発、営業、バックオフィス、そして人材・組織まで、「AI×」で経営のあらゆる機能を横断していきます。

 

 

最終回の松尾先生の話が、一番響いた

講座全体を通じて一番響いたのは、最終回で松尾先生がおっしゃっていた考え方です。

 

AIで便利になるところを探して、ちょこちょこと効率化する。それだけでは足りない——という話でした。

 

そうではなく、主要な業務にこそAIを入れる。AIを前提とした経営の仕組みそのものを作り替える。それくらい抜本的にやらないとインパクトは出ない、という趣旨です。

 

「できるところからやろう」ではなく、「やるべきところに手を入れる」。

 

よこぴー
この考え方、自分が思い描いてきた方向性とまったく同じでした。人事の領域でも、部分的にツールを入れて終わりにするのではなく、業務プロセスごと設計し直さないと成果は出ない。AIの文脈でも同じことが語られていて、「やっぱりそうだよな」と確認できました。

 

そのうえで、自分の業務に当てはめて考えると、大事なのは「この主要な業務にAIを入れるとしたら、何ができるのか?」という問いを立てること自体なのだと思います。

 

第9回「人材育成・組織運営」で刺さった3つのこと

全10回の中で、自分の守備範囲にもっとも近かったのが第9回「AI時代の人材育成・組織運営」でした。以下は講座内容の再現ではなく、受講して自分の中に残った気づきを3つに整理したものです。

 

属人化の排除とAIは、相性がいいどころの話じゃない

講座の中で、「熟練者の思考の型をAIに組み込む」という事例が紹介されました。

 

データやタスクだけでなく、「この人はなぜこう判断するのか」という型をAIに統合するという発想です。

 

これはまさに、自分が目指している「個の頑張りに依存しない仕組みづくり」の延長線上にある話でした。

 

実はこのブログ自体が、その小さな実験場です。記事の書き方のルールを「定義メモ」に蓄積し、AIに読ませることで、品質を属人化させない仕組みを試しています。

 

属人化の排除は、昔から組織課題のド定番です。AIがここに効くのは、もう「相性がいい」なんてレベルではありません。前のセクションで触れた松尾先生の話ともつながります。属人化している「コアな業務」にこそ、AIを入れるべきなのだと思います。

 

「翻訳者」の出番は、減るどころか増える

講座の中で、こんな現象が報告されていました。AIリテラシーの高い管理職が、AIを使って資料作成も分析も自分で完結させてしまう、というものです。

 

一見すると効率的に見えます。でも、その裏で何が起きるか。部下にはタスクが回らなくなり、育成機会が失われる。判断のプロセスがその人の頭の中だけに閉じてしまい、組織として知見が共有されない。つまり、AIが使える人と使えない人の間に、新しい断層ができているのです。

 

これは、自分がこれまで何度も見てきた景色と重なりました。経営層が描く戦略と、ITベンダーが提案するシステム。人事部門が設計した制度と、現場で実際に運用する人。それぞれの「言語」が違うから、間に立って翻訳する人が必要になる。

 

AI時代になっても——いや、AI時代だからこそ、この「翻訳」の出番は増えると感じています。

 

このブログでやっていることも、ひとつの翻訳です。自分が講座や実務で体験したことを、読者の方がそれぞれの現場で使えるように言葉を選んで届ける。「一次情報」と「読者の日常」の間をつなぐ作業。それが自分にとっての翻訳だと考えています。

 

「置き換え」じゃなくて「新しい役割」が生まれる

講座では、AIを駆使して複数の職能を横断的に発揮する人材の存在が報告されていました。PMもやり、デザインもやり、分析もやる。既存の「職種」の枠に収まらない働き方です。

 

振り返ってみると、自分のキャリアも気づいたらそうなっていました。エンジニアから組織改善、そして人事コンサルティングへ。最初から計画していたわけではなく、「目の前の課題を解くために必要なこと」を積み重ねた結果、ひとつの職種には収まらないキャリアになっていた。

 

価値を起点に考えれば、「自分はこの領域だけやっていればいい」とはならないはずです。誰かと組んでもいいし、自分自身で多角的に動いてもいい。大事なのは、一つの枠に閉じないこと。

 

よこぴー
これからは、AIをパートナーとして活用しながら、自分の専門領域の外にも視野を広げて価値を届けていく。そういう人材が求められる時代になっていくのだと思います。

 

筆者の所感

全10回のうち、自分の守備範囲にドンピシャだったのは一部でした。

 

でも、自分の守備範囲の話が出てきたとき、「自分が思い描いている方向性と一緒だ」と確認できた。それが一番の収穫でした。

 

完璧に理解してから動くのではなく、動きながら理解していく。このブログの「AI実験ラボ」カテゴリは、まさにその実験場です。

 

これからも「使ってみた、こうなった」を記録していきます。

 

まとめ ― まずは今日できること

  • 書籍を手に取ってみる(所要2時間)→ 2025年の講座内容をもとにした書籍です。2026年の講座とは内容が異なりますが、AI×経営の基本的な考え方やフレームワークを知る入口としておすすめです。
    『AI経営講座 スーパーエッセンシャル版』岡田陽介著・集英社新書(書籍版)
    Kindle版はこちら
  • AIに「この業務を任せたらどうなる?」と聞いてみる(所要5分)→ 自分の業務で「属人化しているな」と感じる工程を1つ思い浮かべて、ChatGPTやClaudeに「この工程をあなたに任せたらどうなる?」と聞いてみてください。返ってくる答えが、AIとの協業の第一歩になります。

 

 

出典・参考情報

 

本記事は筆者の個人的な受講メモであり、講座の内容を正確に再現するものではありません。記載内容は筆者個人の解釈と所感です。本記事にはアフィリエイトリンク(Amazonアソシエイト)が含まれています。リンク経由で購入された場合、当サイトに紹介料が支払われますが、商品の価格に影響はありません。

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