ウェルビーイング キャリアアップ

Well-being “Beyond GDP”とは? ー これからの豊かさを考える

だいぶ久々の投稿となりました。
このサイトを開いたのは2021年。だいぶ放置してきました…汗
そこからだいぶ状況が変わり、今ではWell-beingという言葉は当たり前に聴かれるようになってきましたね~…。(感慨深い)

Well-beingを取り巻く環境もだいぶ変わってきまして、武蔵野大学では日本初のウェルビーイング学部なんてのも設立されちゃって。
私自身もWell-beingに関連する情報に以前よりは近づいてきました。
アップデートも含めて、Well-beingについて少し、解説していこうと思います!

なぜ、今このテーマを考えたいのか?

日々、仕事と家庭を両立しながら、未来のためにどんな選択をするかを考えている皆さん。

キャリアを築く中で、「成長」と「幸福」は両立できるのか?と悩んだことはありませんか?
私は今、アジャイル型の変革を促しながら、個人や組織がもっと柔軟で心地よい形で進化できる方法を模索しています。
そこで気づいたのは、経済成長やビジネスの成功がすべてではないということです(もちろん経済成長やビジネスの成功も非常に大事なことである、という前提です。)

私たち自身の「Well-being(ウェルビーイング)」をどのように守り、育てていくかが、これからの社会にとって重要なカギになると思っています。

世界では今、「GDPの成長だけでは、人々の豊かさは測れない」という議論が進んでいます。

国際機関や企業の間でも「Beyond GDP(GDPを超える指標)」が注目され、政策や経営の意思決定の場で活用され始めています。

今回は、そんな「Well-being経済」について、今世界でどんな議論が進んでいるのか、そして日本ではどう活用されているのかを整理しながら、私たちが何を大切にすべきなのかを一緒に考えていきたいと思います。

世界で進む「Beyond GDP」の動き

OECDのWell-beingフレームワーク

OECDは、2011年から「より良い暮らしイニシアティブ(Better Life Initiative)」を開始し、「収入」や「経済成長」だけではなく、私たちの暮らしの質を重視する視点を提案しています。

このフレームワークでは、以下の11の分野における指標をもとに各国のWell-beingを評価しています。

  • 収入と富
  • 雇用と生活の質
  • 住居
  • 健康
  • 教育
  • 環境の質
  • 社会的つながり
  • 市民参加
  • 安全
  • 仕事と生活のバランス
  • 主観的幸福度

ここで注目したいのは、「主観的幸福度(Subjective Well-being)」。

これは、各国の人々が「自分の生活に満足しているか」を測る指標です。

一見、個人的な尺度のようですが、政策や経営の意思決定に取り入れることで、社会全体の幸福度を高めるヒントになります。

国連のSDGsとBeyond GDPの関係

国連もまた、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、経済成長のみに依存しない新たな指標を導入しようとしています。

事務総長の「Our Common Agenda」では、「GDPを補完する新たな評価基準が必要」との提言がなされ、国際的な議論が進められています。

これからの社会では、「どれだけ儲けたか」だけではなく、「どれだけの人が幸せに働き、生きているか」が同様に問われていく時代にシフトしていくのかもしれません。

G7の議論

2023年、日本が議長国を務めたG7の会合では、「持続可能なWell-being経済の構築」が議題になりました。

経済成長だけではなく、環境や社会的公正を考慮した政策が求められ、各国がGDP以外の指標を取り入れる動きが加速しています。

 

日本のWell-beingの現状と課題

日本では、政府を中心にWell-beingを測る指標の開発が進んでいます。

1.内閣府の「Well-beingダッシュボード」

日本では、GDP以外の指標として、「満足度・生活の質に関する調査」が実施され、以下の13分野の満足度を測定しています。

家計と資産
雇用環境と賃金
住宅
健康状態
教育環境
社会的つながり
政治・行政
環境
安全
子育て
介護
生活の楽しさ・面白さ

これらをデータ化し、「Well-beingダッシュボード」として政策決定に活用しています。

企業経営とWell-being

最近では、企業も「従業員のWell-beingを向上させることが、創造性や生産性を上げる」という考え方を重視するようになっています。

特に、働き方改革や健康経営の取組み、人的資本経営の考え方が浸透する中で、「仕事のやりがい」と「生活満足度」の関係が注目されています。

「やりがいを感じる仕事をしている人ほど、人生の幸福度が高い」
この相関関係を活かし、企業もWell-beingを経営指標として取り入れるべき時代に入ってきたと言えるかと思います。

私たちは何をすべきか? -Well-being経済へのシフト

私がこの記事を書きながら考えたのは、「私たちは何を豊かさと考えるのか?」という問いでした。

これまでは、「経済成長」や「収入の増加」が豊かさの基準でした。

しかし、私たちが本当に求めるのは、心から納得できるキャリアと、充実した生活ではないでしょうか?

仕事も、家庭も、大切にしながら自分らしく生きること

会社の成長だけでなく、従業員や家族の幸せを重視する経営

短期的な利益ではなく、持続可能な社会の幸福を志向する考え方

こうした価値観を、個人レベルでも、企業レベルでも、社会全体で実践していくことが求められているのではないか、と気候変動などの地球規模の社会課題が増えてきている中、感じます。

あなたはどのような価値観を選択しますか?
この記事が、あなたが「何を大切に生きるのか?」を考えるきっかけになれば嬉しいです。

Well-being経済の未来を、一緒に創っていきましょう♪

 

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